■プロフィール

joplus

Author:joplus
「もっと世界を見てみたい!」
という単純な理由で、
世界経済危機をものともせず…
否、ただ歯止めがかけられず、
会社を辞めて旅に出た浅はかな男。

でも、いつ終わるかわからない人生、
やりたいことをやりたい時に、
楽しめるだけ楽しまないと♪
…と、勝手に開き直ってる若造です。

たくさんの「違い」に出会うため、
風と気の向くままに歩き回ります。
キーワードは、「自然体」。
できるだけナチュラルな心で、
「違い」で溢れた世界に浸って来たいと思います。

(画像 : photo by たびかめ氏)

■最新記事
■最新コメント
■最新トラックバック

■カテゴリ
■月別アーカイブ
■RSSリンクの表示
■リンク
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
感覚フル稼働Day
長く、そして濃い1日だった。

アラティン・アラシャンからビシュケクに戻ってきて、その翌々日の土曜日。
動物が売買されるバザール(市場)が土日のみ開かれているという情報を得て、
朝早くから動き出した。
正確な地図が無かったので、バスの運転手や通行人など、そこら中の人を捕まえて道を尋ねる。
そしてどうやら目的地の「スコットニー・バザール」へ辿り着いたようなのだが、
見当たるのは、工具や食料品の店ばかりで、一般的な郊外の小さな市場といった感じ。
お目当ての生きた牛や羊の姿がどこにも見当たらない…?
なぜだかは最後までわからなかったが、せっかく来たので食料品の店をひやかして歩くことに。

最初に目に付いたのは、「ラグマン」と呼ばれる麺料理のお店。
中を覗くと、おばちゃんがまさに打ち立ての麺を伸ばしているところだった。
太いロープのようだった麺を、両手であやとりのように細く長く仕上げていく。見事な職人技。

ニコニコな職人のおばちゃん。
ラグマン職人@ビシュケク

この打ち立ての麺でラグマンを食べてみたかったのだけど、
直前に朝飯をガッツリ食べてしまった後だったため、残念無念で断念。
結局見るだけ見て店を後にしてしまったけど、
おばちゃんはにこやかに見送ってくれた。ありがとう。

ちなみに、ラグマンとはこんな料理。(別の日に食べたもの)
ラグマン@ビシュケク
中国の新疆ウイグルが発祥とされる。
基本は手打ちの麺に肉野菜炒めをぶっかけたものだが、
店によって、スープが有ったり無かったり、炒め物が別皿で出されたり、
いくつかバリエーションがある。
ちなみに、僕が以前住んでいた中国東部のラーメン屋では、
「新疆拌面(シンジャンバンミェン)」という名で提供されていた。
初めてそれを注文した日、僕は完全に夏バテで食欲を失っており、
フラフラ状態で「それでも何か食べなきゃ」とラーメン屋の席に付いていた。
程無く中国流の特盛になった麺が僕の前にどーんと置かれ、さらにゲンナリとなったのだが、
その一口目を運んだ時の感動が未だに忘れられない。
ニンニクの風味を利かせてシャキッと炒められた野菜たち。
濃厚な味付けながら、トマトの酸味によって加えられたサッパリ感。
そして、手打ちのコシ全開の太麺による「食ってる!」感。
一瞬にして回復された僕の食欲は、一気にその大盛の皿を平らげていた。
店を出て、体から湧き出る元気に、思わず笑顔になった。
以来、新疆拌面は元気が欲しい時のパワー食としてお気に入りの一品になった。

話が逸れてきてるけど、この日朝メシに食べたものも載せとこう。

まずは、「コルダック」という料理。
コルダック@ビシュケク
店の人に何があるか聞いたところ、
いくつか挙げた中でこれだけ聞いたことが無いものだったので、面白半分で注文してみた。
これが大当たり。見た目も味も、「キルギス流肉じゃが」だね。
肉は鶏肉だけど、この肉から出たダシがまたジャガイモに合うんですな。
強いて言えば、ちょっと油っ濃いのが難点か。

こちらは中央アジアの定番料理と言われる、「プロフ」。
プロフ@ビシュケク
中央アジア流ピラフらしいのだが、
個人的には、日本の炊き込みご飯の感覚に近いと思う。
米料理が少ないヨーロッパを抜けてきた身としては、この一品はかなり嬉しい。

ついでに…、付合せというか、主食の「ナン」を売るお店。
ナン屋さん@ビシュケク
ラグマン(麺)だろうが、プロフ(米)だろうが、キルギスの人たちはこのパンを一緒に食べる。
中国と比べると料理の盛りが少ない(半分ぐらいかも?)のは、
きっとナンをセットにすることを前提にしているからなのでしょう。

さて、話は戻って市場散歩。
ラグマン屋を出ると、突如ハイテンションのおばあちゃんが迫って来た!
僕と、この日一緒に歩いていたMさんに濃厚なキスをお見舞いし、
勝手に照れ出すおばあちゃん。…カワイイ。(笑)
おばあちゃんはスパイス屋さんを開いていて、
僕らを店の前に招くと、今度は片っ端からその香りを試させてくれたり、
終いには何種類ものスパイスを袋に詰めてプレゼントしてくれた。
僕らの何がこのおばあちゃんをこんなにのぼせさせてしまったのだろう…?
まぁ、楽しかったからいいか。
(おばあちゃんの写真もあるのだけど、
一緒に写っているMさんの了承を伺っていないので、ここには載せないでおきます。)

動物には会えなかったが、陽気な人たちとの出会いに満足し、
今度は衣料品を中心に賑わうという「ドルトイ・バザール」に向かった。

バスはバザールの入口に着いたようなのだが、
巨大な市場という情報に対して、なぜか寂れた雰囲気が漂っている。またも情報違いか?
ぶらぶら歩を進めていくと、何軒か絨毯屋が並ぶ場所があった。
その一番手前の店にいた兄ちゃんが、僕らを呼び止めた。
中東の市場でも絨毯屋はよく見かけたが、
大体「買わないよ」と言っても、「お茶だけでも」と店に誘われ、
「たまにはいいか」と店に入ったが最後、
結局長い営業トークに付き合わされ、時間と体力を浪費するパターンが多かった。
中には悪徳な連中もいると聞くので、あまり良いイメージが無い商売だった。
なので、ここでも最初はやはり躊躇ったのだが、
「見るだけ」を強くアピールして、ちょこっとだけ中を覗いてみた。
ほんの入口のところで店内を見てみたが、あまり目を引くものも無い。
さっさと出ようと思い、兄ちゃんに合図をした時だった。
怪しいニヤニヤした笑いを浮かべながら、手に持ったカッターナイフを僕の腹に向けてきた。
ただ、何故だか本気で刺してくる気はしない。そう感じた。
僕は軽めに彼の手を払い、目で威嚇しながら店から早足で飛び出した。
念のため、入口が広く「逃げられそう」であることを見てから中に入っておいたのは良かった。
少々頭がイッている人間だったのか、単なるからかいだったのか、
わからないが、普通の感覚で見るなら、冗談にしては度が過ぎている。
また絨毯屋の印象が悪くなってしまったぞ。

絨毯屋を離れてさらに先へ歩いて行くと、そこには情報通りの活気ある巨大市場が待っていた。
ただ東西に通り抜けるだけでも、小一時間は要する程に広い。
しかし、この大部分が賑やかなドルトイ・バザールの中心部にも、
足を運ぶのを躊躇わせられる場所があった。
やはりそれは絨毯屋の集まる一角。
そこだけが薄暗く、淀んだ空気が漂っているように感じた。
実は、前日に立ち寄ったもう1つの巨大市場であるオシュ・バザールにも、
同様の雰囲気を持つ場所があった。
そこは屋根付きの市場で、狭い中にジーンズを売る店(と言うより、ブース)がズラリと並んでいた。
僕はそこに足を踏み入れてしまったのだが、奥に入るに従って、嫌な空気を感じた。
思ったより通路が長く、出口が遠い。客が少なく、どんどん暗さが増してくる。
ここで妙な輩にブースの中へ引っ張り込まれたら…、非常にマズい。
時折横から声を掛けてくる店員達を無視して、早足で抜けた。
幸い、何も起きずに済んだが…、
市場の中でこのような得体の知れない不気味さを感じたのは初めてのことだった。

さて、この日もドルトイ・バザールの後にオシュ・バザールに立ち寄ったのだが、
前日の反省もあって、明るい食料品市場を中心に歩いて楽しんだ。
その後、まだ宿に戻るには早い時間だったため、
ちょっと線路を渡って南の方へ散歩してみることにした。
地図で見ると、ほとんどが直線状の道で作られたビシュケクの町にあって、
そこだけがドーナツ型の構造になっていて、妙に目立って気になったのだ。
恐らく、何も見どころは無いのだろうと思っていたが、
郊外ののんびりした雰囲気に浸れれば、それで十分だった。
が、線路を越え、大通りを1本越えて「ドーナツ地帯」に入った辺りから、妙な感じがしてきた。
本当はドーナツの中心まで歩いたところで東に歩いて行こうと思ったが、
結局引き返したのは、とても路地に入って行ける空気じゃなかったからだ。
人気が全く無いわけじゃないし、ただの古い家が並ぶ郊外の街並みに見えなくもない。
たまたま、その時空が曇り空に変わったタイミングだった所為もあるかもしれない。
でも、なぜかはわからないけれど、確かに僕の頭はそこを「危険」と感じ取ったのだ。
横にいたMさんも同じように感じていたようで、「怖い」と言っていた。
もしかすると、これが人間だけど動物である僕らが持つ「本能」というものなんだろうか?
結果的に、僕らは何事も無くその場を抜けて戻って来た。
本当に危険な場所だったかどうかなんて確かめようがないけれど、
とにかく安全に戻れたことは事実だ。今後も、この感覚は信じてみよう。

結果的に何も起きなかったのだが、
ビシュケクの町には、今まで訪れたいずれの国のいずれの町でも感じたことの無い怖さがあった。
最近、旅行者を狙った強盗が多いという情報を聞いていた影響もあるとは思うが…。
ただ、それは広い町のほんの一部の場所での話。
普通に昼間大通りを歩いている分には、
ツーリストズレしていない気さくな人たちが暮らす明るい町なんだけどね。

忘れずに、この日の散歩の〆に食べた夕飯も載せておこう。

料理名覚えきれず。マッシュポテトに肉野菜炒めをぶっかけたもの。
マッシュポテト&肉野菜炒め@ビシュケク
中華鍋で強火で炒めたものは完全に中国の流れだと思うのだが、
マッシュポテトは中国では見かけない気がする。ロシアの流れか?

こちらはマントウ。
マントウ@ビシュケク
これは中国の点心そのまんまですな。
ちなみに、中身は羊肉とタマネギの炒め物。
露店では、このマントウとロシアのピロシキを一緒に売っていたりする。
日本人にも似た顔立ちのアジア系と、スラッと背の高いロシア系の人達が共存するこの国。
食べ物のミックスカルチャーっぷりも面白い。

ところで、結局この日1日中ハードなバザール巡り散歩に付き合わせた上、
恐怖体験まで共有させてしまったMさん。
アラティン・アラシャンから戻ってきた翌日に宿で出会ったのだが、
今は学生生活最後の夏休みで、1ヶ月の中央アジア1人旅に来ているとのこと。
これまたなぜかはわからないのだが、
会って少し話をした段階で、なんとなく、僕はこの人と波長が合いそうな気がしていた。
話を聞いてみると、Mさんはサークル活動でカヌーにハマッているらしい。
なるほど、やはり同じ自然系スポーツが好きな人って、通じるものがあるのだろうか?
パラグライダー、ダイビング、登山、そしてカヌー。
色んな人と出会う中で、こういった遊びが好きな人達とは、不思議と簡単に溶け込める気がする。

散歩には、僕の方から誘った。
ここにも載せてきたように、旅の中で人と歩くことは今までも何度かあったけれど、
自分から誘うのは珍しいことかもしれないな、と思った。
別に人と歩くのが嫌いってわけじゃなく、1人歩きの時間も好きな人間だから、
普段はそんなに積極的にならないのかな。
最近、孤独を感じることが何度かあった(アラティン・アラシャンでの食事とか)ので、
1人で歩くのが少し寂しくなっていたのかもしれない。
もう1つは、やはりMさんとは肩の力を抜いて楽しめそうな気がしたから。
実際、色々あったが、この日の散歩は1人で歩くよりもずっと楽しかったと思う。
ちょっと歳の差があるのにね。話していてそれも気にならないのは、僕にとってはまた珍しいこと。

夜は、もう1人仙台で写真屋を営んでいるという旅人さんを加え、3人で朝3時まで話し込んだ。
この写真屋さんがまた、僕の尊敬する「聞き上手」さんで、
場の雰囲気を和ませてくれる優しさを持つ人だった。
仕事では、学生の修学旅行などでのカメラマンも勤めるのだそうだ。
この人なら、子ども達のいい笑顔を引き出しちゃうだろうな~と思う。

翌朝。僕はこの日南へ移動を開始する予定だったため、気合の6時起き。
シャワーで目を覚まして荷物を準備していたら、
眠いだろうに、Mさんが見送りに起きてきてくれた。

覚悟していたはずなのに、寂しさが募ってなかなか踏み出せない。
Mさんも寂しげな顔をする。
本当は、もっと2人で歩いてみたかった。
予定を延ばして、Mさんの行き先に付いて行っちゃおうか?とも思った。
でも、お互いに1人旅を目的に来ている中で、それは甘えのように思えた。
それに、次の目的地の国が違う以上、必ず別れる時は来る。
だから、僕はやはり1人で行くことにする。

宿の扉を閉める前に、僕らは日本での再会を約束した。
それは、今までに出会って親しくなった旅人とも交わしてきた時間だった。
いつもそこには寂しさがあったけれど、
それ以上に、再会を楽しみに、必ず無事で帰る!という強い気持ちの方が勝るものだった。
でも今回は、寂しさの方が強かったなぁ…。
ほんの3~4時間前まで過ごしていた場所は、本当に楽し過ぎるぐらい居心地が良かったし、
色んな意味で、今回の出会いは特別だった。少なくとも、僕にとっては。

ちょうどこの日、旅に出て5ヶ月が過ぎた。
その時間を振り返ると、毎日が濃厚だったおかげで、とても長く感じられる。
僕が決めた僕の旅の期限は、まだ倍以上残っている。
せっかく出会えたのに、たった1日ちょっとの時間を過ごせただけで、
もう半年以上も会えないんだなぁと、旅の切なさを感じた。

それでも、僕はやっぱり、今は今しかできない旅を続けたいと思っている。
今の「また会いたい」という気持ちを自分が忘れなければ、「縁」は切れない。
お互い無事に帰りさえすれば、一生会えないわけじゃない。

だから、Mさんも、今までに出会った旅人さん達も、必ず無事に旅を終えて帰って下さい。
互いの楽しい土産話を持ち帰って、日本のビールで一杯やりましょ!
スポンサーサイト


テーマ:海外旅行記 - ジャンル:旅行

旅日記-キルギス | 22:00:48 | トラックバック(0) | コメント(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。